分 煙 壁 新 聞  1.   1998.3.10.  分煙堂本舗   115 東京都北区神谷3−28−12−2B   TEL/FAX.03−3901−7131 ★厚生省「21世紀のたばこ対策検討会」第1回会合(2.24)における各委員の「自己紹介」発言より。  大蔵省推薦委員4名(大河・水野・柳田・山崎)・厚生省推薦委員13名。  ※趣旨が通じるよう、当本舗で(  )内を補足しています。    ◆冒頭、座長選出を行ない、富永委員が島尾委員を座長に推薦。山崎委員が「検討会のメンバーは直前に知    らされた。メンバーの人選に問題がある。個人の嗜好を公的な力で規制してよいのか。喫煙は自己責任の問    題。塩も砂糖も排ガスも体に悪い」等と発言。他に意見・異議なく、島尾委員が座長に選出され、島尾座長    は幸田・内山両委員を副座長に指名した。 ▼島尾忠男〔座長〕= 結核予防会会長・たばこと健康問題NGO協議会会長/かつて1日3箱のヘビースモーカ   ー。30年前に休煙。火の始末を心配しなくて済むようになった。 ▼仲村英一= 医療情報システム開発センター理事長・WHO執行理事/WHOとしてはタバコの有害性は決定済  みだ。日本の対策は遅れている。 ▼野中ともよ=ジャーナリスト/タバコ問題では全くの素人だが、子を持つ母親の目線で考えたい。歩行喫煙の問   題等「自己責任」だけでは済まない点が塩(の摂りすぎによる健康被害)とは違う。 ▼松本恒雄=一橋大法学部教授/消費者問題をやっている。唯一の法律専門家の立場で考えたい。欧米に比べ、日   本のタバコ対策が遅れているのは納得が行かぬ。どの程度有害かがポイント。PL法との関係はどうか。 ▼矢崎義雄=東大医学部教授/臨床医。証拠に基づいた対策が必要。 ▼柳田知司=慈恵医大客員教授/専門は薬物依存。タバコはアルコール等の薬物と違い、仕事や運転に支障を来さ   ない。喫煙のリスクは個人差があるのではないか。喫煙率と長寿の関係はどうか(日本は喫煙率が高いのに長   寿)。疫学はタバコだけで論じてよいのか(排ガス等、健康に影響を及ぼすものは他にもある)。 ▼山崎正和=東亜大大学院教授/自分は文化が専門。 健康被害  諸外国(は規制が進んでいる)を理由に規制   が叫ばれるが、タバコは文化であり健康とどちらが優先するか。規制するなら(官僚主導でなく国会で議論し   て)立法によって行なうべき。米の訴訟は刑事でなく民事で争っている(即ち喫煙は決して犯罪ではない)。 ▼内山充=中央薬事審議会会長・日本薬剤師研修センター理事長/自己責任は「他人に迷惑をかけない」ことが   前提。喫煙でどれだけリスクが加わるかが重要。喫煙者本人は納得ずくで吸っているのか(依存性や健康被害   について知らされずに喫煙者になってしまったのではないか)。 ▼大河喜彦=JT取締役(科学・環境統括部長)/1日20〜30本の喫煙者。会の名称からすると21世紀もタバコの   存在は認めて頂けるようだ。米は何かと黒白をつけたがるが日本は「和」を重視する。吸わない人への影響の   面から、分煙対策は推進させるべきだ。喫煙のマナーは考えなければならない。アルコールやストロングドラ   ッグに比べ、タバコは精神依存が弱いし肉体依存は無い。最終的には個人の判断。1970年代、米では高校生が   普通に喫煙している州もあったが、日本は未成年喫煙禁止法が一応の抑止力になっている(だから新たな対策   は必要ない)。 ▼川口順子=サントリー常務(生活環境部長・品質保証部担当)/タバコ問題は素人だが、「素人にも分かるよ   うな議論を」という趣旨で委員に選ばれたものと理解する。 ▼小池昭彦= 日本医師会常任理事・公衆衛生審議会委員/塩・砂糖(の摂りすぎによる害)との比較よりも「悪   いものは悪い」という姿勢が必要。税収と比較する議論は有り得べきでない(健康はお金に換えられぬ)。タ   バコの価格をうんと上げるべきだ。 ▼幸田正孝=社会保障制度審議会委員・ 全国社会保険協会連合会理事長/日本のタバコは安すぎる。未成年喫煙   を許す環境を排除すべきだ。有害性・依存性を国民に分かりやすく示す必要がある。小企業の職場では、「タ   バコが迷惑」と言いにくいのが実状だ。値上げして、それでも吸いたいと言う人はやむを得ない。 ▼富永祐民=愛知県がんセンター研究所長/93年に肺癌死が1位になった。喫煙者ゼロなら、肺癌死を7割減らせ   る。喫煙者ゼロは非現実的だが、喫煙者半減でも5割減らせる。  ▽水野肇(医事評論家)→冒頭で退席。 ▽五島雄一郎(東海大名誉教授・禁煙医師連盟会長)・坂東真理子  (埼玉県副知事)・ビル=トッテン( アシスト代表取締役)→欠席。  ※検討会は月1〜2回程度開かれ、今夏をめどに報告書を作成する方針。 「21世紀のたばこ対策検討会」について 平成10年2月24日  厚生省保健医療局  1.たばこ対策の現状   我が国におけるたばこ対策は、21世紀に向けた総合的なたばこ対策の礎として平成7年に公衆衛生審議会  により具申された「たばこ行動計画検討会報告書」に基づき、「防煙対策」、「分煙対策」、「禁煙支援・節  煙対策」を3つの柱として、各実施主体の自主的なたばこ対策の取り組みを促進するため、啓発普及を中心と  して取り組まれてきた。  2.たばこ対策における今後の検討課題   「たばこ行動計画検討会報告書」がとりまとめられた当時は、成人喫煙率が漸減するとともに、たばこ消費  量頭打ちの状況であったが、最近、若年者(特に女性)喫煙率の上昇、たばこ消費量の拡大、たばこ関連疾患  による死亡者数の増大、これに伴う医療費等が問題となってきた。平成9年版「厚生白書」は、「喫煙習慣は  個人の嗜好の問題にとどまるのではなく、健康問題であることを踏まえ、たばこ対策を一層推進することが求  められている」と記載し、また、公衆衛生審議会により、今後の生活習慣病対策において、たばこ対策を積極  的に推進すべきであると報告された。更に、喫煙習慣とニコチンの依存性との関連や、たばこ煙の発がん性等  の危険性、低タール化に伴う健康影響について、国際知見や対策に変化もみられることから、わが国において  も、これらの新しい動向を考慮して今後の管理方策を検討するなど、適切な対応を図る必要がある。   3.検討会の開催      今後のたばこ対策のための具体的な方策について提言を行うため、幅広い分野からの学識経験者により構成  される厚生省保健医療局長の私的検討会として、「21世紀のたばこ対策検討会」を設置する。