★分煙壁新聞★No.18/1999.10.5.分煙堂本舗/ 〒115 東京都北区神谷3−28−12−2B 分煙社会をめざす会気付 TEL・Fax/03−3901−7131 【ホームページ】http://www.bekkoame.or.jp/ m.shugo/shutoken/index.html(首都圏協) ■たばこ病訴訟第8回口頭弁論が9月21日、東京地裁で行なわれ、JTから『第4 準備書面』(71頁)が提出された。 [JT第4準備書面要旨]現在の裁判実務では、「加害行為と損害との因果関係の 証明には高度の蓋然性を要する」との考え方が確立しており、因果関係の証明度の 低減ないし割合的あるいは確率的証明の導入を目指す原告らは、これを否定するも のだ。疫学は予防のためのものであり、集団レベルで或る要因と疾病との関連性を 指摘しているだけで、訴訟における個別の因果関係の証明に使うべきではない。要 因と疾病との真の因果関係を判断するには、疫学だけでなく基礎医学・臨床医学等 の専門的知見に基づく検討が必要。また、本件三疾病(肺癌・肺気腫・喉頭癌)は 生活様式・職業・居住環境・加齢・遺伝等が長期に渡り複雑に絡み合って発生する 非特異疾患であり、原告らは喫煙以外の他原因の存在しないことを高度の蓋然性を もって証明しなければならない。 ◆飯塚弁護士=具体的には次回以降反論するが、JTの反論は時代後れで、米など では1950年代の議論だ。60年代以降も再三議論されているが、喫煙が「たばこ病」 の原因であるという結論は変わらない。基礎医学・臨床医学によって患者個別の因 果関係が証明可能というJTの主張はおかしい。本件は非特異疾患で、「唯一の原 因」の証明が不可能であることは実証済みである。(だから、原告にその立証を求 めるJT主張は誤りである)。 ◆山口弁護士=JTは「疫学の手法には限界がある」「喫煙とたばこ病の関係は不 明」等と恥知らずにも主張している。厚生省は「健康日本21」で、喫煙で9.5万人が 死んでいる、と明言しているが、これは疫学の活用以外にない。こんなことは皆分 かっている(のに被告や被告代理人らは頬被りをしている)。こんなことは犯罪だ っ! あんた方は犯罪者だっ! ◆JT代理人=裁判長、「犯罪者」という言い方は適当でない。やめさせていただ きたい。 ◆裁判長=「犯罪者」というのは慎んでほしい。 ◆山口弁護士=ならば、言い方を変えましょう。「あなた方(被告代理人)も明白 な加担者だ」ということを申し上げたい。 ◆裁判長=JTの今後の主張は? ◆JT代理人=次回で(反論が)完成するかどうか分からないが、準備する。 ◆山口弁護士=国は疫学についてどう思うのか。見解を明らかにしてほしい。 ◆国代理人=「家庭用品規制法」の関係で、次回、法律論の反論を行なう。 ◆山口弁護士=〔憤然と〕疫学が主戦場になってるんだから、疫学でやって下さい よ! ◆国代理人=今後検討させていただきたい。 ◆JT代理人=次々回迄に因果関係の主張をしたい。  JT『第4準備書面』希望者は500円を分煙の会迄(切手・為替・図書券等で)。 ■厚生省研究班の調査で、喫煙・肥満(肥満指数25以上)・運動不足(歩行時間1 日60分未満)の人は、そうでない人に比べ、1.35倍も医療費がかかることがわかっ た。[99.9.17.朝日夕刊] ■愛知県がんセンター研究所が、同センター病院で食道癌と診断された284人の患 者と、来院した他の非癌患者4.4万人を対象にした調査で、飲酒・喫煙習慣のある 人は食道癌になる危険度が高いことが判った。[99.9.20.朝日] ■喫煙が原因で肺癌・心臓病等にかかり死亡したなどとして、患者や遺族が米大手 タバコ会社に損害賠償を求めていた初の集団訴訟について、フロリダ州マイアミの 上級裁判所は3日、原告は個別に提訴すべきだとの判断を下した。タバコ会社は総 額2千億〜5千億ドルとみられる集団訴訟の賠償金支払いを回避できることになっ た。[99.9.3.時事] ■米司法省は9月22日、業界ぐるみで国民を騙して危険な商品を売り続けたとして 、タバコ大手各社を提訴。クリントン大統領は「タバコによる病気の治療には国民 の税金が使われている」等と訴訟の正当性を訴えた。葉巻愛好家の大統領がタバコ 業界を攻撃する矛盾を衝かれたロックハート報道官は、ホワイトハウスの会見で「 大統領は葉巻を悪い習慣と十分に知っているが、それでもやめられないようだ」と ごく短く答えた。[99.9.27.朝日] ■6月18日、ムーディーズはJTを初めて「Aa3」に格付けした(S&P格付け は「AA−」)。業界に対する支援的な法体制と、政府による過半数の株式所有の 恩恵を受けたJTの支配的な市場地位等を反映している。長引く景気低迷にも拘ら ず日本のタバコ需要は安定しているが、政府の承認による定価制もその一因だ。し かも日本市場では他の先進国の市場と比較して訴訟のリスクが低い。こうしたプラ ス要因が、60%のタバコ税と、同社に国内生産の葉タバコ全ての買取りを義務づけ る法律による負担を緩和している。[『日本の銀行情報』] ■WHOは世界で400万人の死亡原因になっているとされるタバコを国際条約で 規制することを決め、10月にジュネーブで開く作業部会から「タバコ対策枠組み条 約」の骨子案作りに入る。2003年には条約を採択し、具体的規制を盛り込んだ議定 書の作成をめざす。[99.8.17.朝日] ◆『空気の美味しいレストラン』追加情報 ☆ジャラル(バングラデシュ)東京都中央区築地2-12-16/03-3564-9120/11:00〜 14:00,17:00~22:00/無休 ☆ウエストパークカフェ(カフェレストラン)千代田区永田町2-13-4赤坂東急プラ ザ2F/03-3580-9090/11:30~23:00/無休 ★きんぴら工房(パン・喫茶)塩尻市大字宗賀1021-9/0263-53-5494/10:00〜18: 00/火水木休(1月・2月は土日のみ営業、10:00〜17:00)/1卓4席/屋外喫煙 卓/塩尻からレンタサイクル10分  →分煙社会をめざす会では『空気の美味しい観光施設』情報を募集中です。遊園 地テーマパーク・温泉・宿泊施設等の情報をお寄せ下さい。また、エステなどの情 報もヨロシク。 ■タバコ問題首都圏協議会では1996年以来、若い世代の喫煙を助長するような言動 (TV番組での喫煙・広告出演等)が目立つ有名人を選出する「ワースト・スモー カー・コンテスト」を開催し、橋龍(3年連続)・キムタク等が選ばれています。 今年度は次の要領で実施していますので、ふるってご投票下さい。 ◎葉書・Fax・Eメールで。または集会等で直接投票。 ◎毎月1回投票できます(3名連記)。 ◎1位5点、2位3点、3位1点として毎月集計し、毎年5月に年間ワーストを 決定、マスコミ等に発表。投票者には抽選で記念品を贈呈。 ◎任意の投票用紙に、投票年月・ワーストスモーカー氏名(1〜3位迄の順位を 付ける)・肩書・選んだ理由・投票者氏名を明記して下記へ。 〒102千代田区飯田橋2-1-4九段セントラルビル203 TOPIC内 タバコ問題首都圏協議会・WSB宛 Fax.03-3222-6780 Eメールの場合の宛先は zap05116@nifty.ne.jp 、題名は「WSC投票首都圏」としてください。) [7月〜9月迄の累計得票] 1位・明石家さんま(75点・タレント)/2位・木村拓哉(67点・タレント)/3 位・島田紳助(65点・タレント)/4位・野村沙知代(47点・プロ野球監督夫人)/ 5位・ビートたけし(26点・タレント)/6位・中川昭一(23点・農水大臣)/7 位・宮崎駿(21点・アニメ監督)/8位・真田広之(18点・男優)/9位・山崎正和 (17点・劇作家)/10位・水野勝(16点・JT社長) ■同協議会では、タバコ依存から離脱し、かつタバコ規制に前向きな言動をしてい る著名人(特に若い世代に影響の大きい人)に対する「卒煙おめでとう」表彰を開 始。第1回として9月7日、人気POPグループ「ザ・ブリリアント・グリーン」 の川瀬智子・奥田俊作さんに贈られた。 ■「2010年迄に喫煙率半減」等を盛込んだ厚生省の「健康日本21」計画に対し、 タバコ業界は族議員らを巻き込んで必死の抵抗を展開中です。厚生省への援護射撃 をヨロシク。 ■愛知の坂田さんが『タバコに関する本のリスト』(約700冊/A4判22頁/5 0音順)をまとめました。本屋で注文したり、図書館にリクエストをする際の参考 にどうぞ。送料共500円です(切手の場合は120円以下の切手で)。→448 刈谷市東 境町児山310 坂田仲市 宛 ■分煙の会では、これまで会報『分煙有理』等で紹介した読者の煙害体験を抜き刷 ・りにして『煙害白書』 1をとりまとめました。希望者は400円(送料込)を 分煙の会迄。 《日程》……………………………………………………………………………………… ▼10月24日(日)13:00〜15:00=東京医科歯科大学学園祭シンポ「青少年の喫煙を 考える」お話=コロムビア・ライト氏/伊佐山芳郎弁護士/他/無料【御茶ノ水・東京医 科歯科大】 ▼10月29日(金)14:00〜15:00=やめて下さい歩きタバコ・都民の集い【都庁第一 庁舎前・都民広場】禁煙グッズ展示・即売等 ※主催・タバコ問題首都圏協議会 ▼11月15日(月)〜18日(木)=「たばこと健康に関するWHO国際会議」【神戸 ポートピアホテル】 ▼11月19日(金)18:30=分煙定例会【神保町区民会館(ひまわり館)・洋室B】 ※千代田区神保町2−40/神保町駅3分/参加費200円/どなたでもどうぞ ▼11月26日(金)=厚生省「健康日本21」意見募集締切 ▼11月30日(火)10:00=たばこ病訴訟・口頭弁論9【東京地裁627号法廷】 ▼2月15日(火)10:00=たばこ病訴訟・口頭弁論10【東京地裁627号法廷】 ◆厚生省「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」〜一般の意見 を募集〜◆  98年10月より、公衆衛生審議会の了承のもと、健康日本21企画検討会及び健康日 本21計画策定検討会を設置し、「全ての国民が健康で明るく元気に生活できる社会 の実現を図るため、壮年死亡の減少、痴呆や寝たきりにならない状態で生活できる 期間(健康寿命)の延伸等を目標に、国民の健康づくりを総合的に推進する」とい う基本理念のもと、21世紀の国民の健康づくりのあり方について検討を行ない、8 月12日、「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」原案が公衆衛生審 議会総合部会に中間報告された。今後、国民の幅広い意見を聴取するため、地方公 聴会・地方シンポジウムを開催し、2000年1月に計画を公表する。 <意見提出の要領>『健康日本21』に対する意見」と明記し、郵送または電子メー ルで。寄せられた意見は検討会・ホームページで公開する予定。  ▼氏名(又は団体名)・年齢・職業・性別・住所・TEL(団体のみ)・匿名希 望の有無(個人のみ/用紙末尾に「匿名希望」と記載)を明記  ▼ヨコ40字×タテ50行以内  ▼1999年11月26日(金)締切   郵送=100-8045 霞が関1-2-2 厚生省保健医療局地域保健・健康増進栄養課宛   電子メール=www-admin@mhw.go.jp(テキスト形式) たばこ分科会中間報告(案) 1.はじめに  たばこは、肺がんをはじめとして喉頭がん、口腔・咽頭がん、食道がん、胃がん 、膀胱がん、腎盂・尿管がん、膵がんなど多くのがんや、虚血性心疾患、脳血管疾 患、慢性閉塞性肺疾患、歯周囲疾患など多くの疾患、低体重児や流・早産、奇形な ど妊娠に関連した異常の危険因子である。さらに、本人の喫煙のみならず、受動喫 煙も肺がんや虚血性心疾患、呼吸器疾患、乳幼児突然死症候群などの危険因子であ る。また、たばこに含まれるニコチンには、依存性がある。  最新の疫学データに基づく推計では、たばこによる超過死亡数は、1995年には日 本では9万5000人であり、全死亡数の12%を占めている。また、人口動態統計によ ると、近年急増している肺がん死亡数が1998年に初めて胃がんを抜き、がん死亡の 中で首位となった。また、たばこによる死亡や有病のために、1993年には年間1兆 2000億円(国民医療費の5%)が超過医療費としてかかっていることが試算されて おり、社会損失全体では少なくとも4兆円以上の損失があるとされている。  欧米先進国では、たばこによる健康被害が1960年代に既に、現在の日本の状況で あり、この頃より種々のたばこ抑制策(消費者に対する警告表示、未成年者の喫煙 禁止や、公共の場所の禁煙、たばこ広告の禁止などの様々な規制や、たばこ税の増 額など)を講じた結果、国民の喫煙率や一人当たりたばこ消費量が低下した。その 成果は最近になってようやく、男性におけるたばこ関連疾患の減少という形で現れ つつある。これに対して、日本では、成人男性の喫煙率が先進国の中では極めて高 率にとどまっているのみならず、近年若い女性や未成年者において喫煙率が上昇し 、国民一人あたり消費本数も先進国の中では最も多い。 2.基本方針  公衆衛生上の観点から、本分科会が提言する我が国のたばこ対策の最終的な目標 は、「たばこによる健康被害の低減」である。しかし、肺がんなど、たばこ関連疾 患が顕在化するまでには数十年のタイムラグがあることから、将来的に、たばこに よる死亡を減少させるためには、抜本的な対策が必要である。  従って、2010年までの数値目標としては、疾患に関する指標よりも、たばこへの 曝露の指標として「喫煙率・たばこの消費量」を下げることを喫緊の課題とする。 そのために必要な、たばこの使用の誘因となる社会環境要因の改善や使用を防止す るための保健医療サービスや教育の向上などについても、指標化して数値目標とす る。 3.現状と目標  (1)たばこ関連疾患  1998年の人口動態統計によると、肺がんの死亡数は50,867人、虚血性心疾患71,6 12人、脳血管疾患137,767人、慢性閉塞性肺疾患11,962人である。  たばこ関連疾患、特に肺がんは最近増加傾向にあり、現在の喫煙状況を著しく改 善しない限り、これらのたばこ関連疾患による死亡の減少は期待できない。  (2)喫煙状況 【成人の喫煙】  日本人の成人喫煙率は、1998年の全国たばこ喫煙者率調査(JT)によると、全年齢 で男性55.2%、女性13.3%、1997年の国民栄養調査(厚生省)ではそれぞれ男性52 .7%、女性11.6%である。男女とも20歳代の喫煙率が最も高く、全国たばこ喫煙者 率調査によりこの30年間の傾向を見ると、60歳代の喫煙率は男女とも減少傾向が 続いているが、40歳代、50歳代では下げ止まりであり、特に20歳代女性の喫煙率は 3倍増となっている。  2010年までの目標としては、成人喫煙率を全体として男女とも半減させ、特に、中 高年の喫煙率の減少を促進し、若い世代の喫煙率の増加傾向を減少に転じさせる。 【未成年者の喫煙】  未成年者の喫煙については、1996年の未成年者の喫煙行動に関する全国調査(国 立公衆衛生院)によると、月1回以上喫煙する者(月喫煙者)の割合は、中学1年 で男子5%、女子3.8%、学年が上がるほど高くなり、高校3年では男子36.9%、女 子15.9%となっている。毎日喫煙者の割合は、中学1年では男子0.7%、女子0.4% に過ぎなかったが、高校3年男子では25.4%、女子では7.1%に達し、月喫煙者の かなりの部分を占めるに至っている。  2010年までの目標としては、未成年の喫煙率を全体として、男女とも半減させる。  (3)たばこ消費量  たばこ消費量については、(社)日本たばこ協会調査の国内紙巻きたばこ総販売 本数で見ると、1998年は3366億本である。15歳以上1人当たり消費本数は3152本で 、戦後増加の一途をたどり、20年前をピークとして、その後若干減少したが、最近 はほぼ横這いとなっている。  2010年までの目標としては、15歳以上1人あたりのたばこ消費量を半減させる。 4.対策  (1)情報提供  消費者に対しては、危険性に関する十分なインフォームドチョイスを行えるよう 、たばこの危険性や製品そのものに関する正しい情報を提供する。一般国民や政策 決定者に対しては、これらの情報に加え、諸外国の対策やその評価についての情報 も積極的に提供する。  (2)喫煙防止  学校教育や地域保健の現場における健康教育を充実させる。未成年者はたばこの 危険性に関する情報を十分に与えられても、適切な判断が行えないことから、社会 環境の整備あるいは規制という形で、保護する必要がある。  (3)非喫煙者の保護  受動喫煙からの非喫煙者の保護という趣旨を徹底し、また「たばこのない社会」 という社会通念を確立するために、不特定多数の集合する公共空間や職場では原則 禁煙を目指す。家庭内における受動喫煙の危険性についても、普及啓発を図る。  (4)禁煙支援  薬物依存の観点から行動科学・薬理学の裏付けのある禁煙支援プログラムの開発 と普及を図り、保健医療の現場における禁煙支援の実施の場と機会を拡充強化する 。また、医療制度においても、禁煙支援体制の整備を行う。  (5)その他  国・都道府県、地域保健、職域保健、学校教育の各レベルにおいて、たばこ対策 を推進する。また、専門職能団体や学術団体も、それぞれの役割と責任において、 たばこ対策を推進する。さらに、保健医療従事者や教育関係者は、国民に対する範 として、自ら喫煙率の低減に努める。 ◎健康日本21たばこ分科会委員名簿[平成11年6月24日現在] 内山充([財]日本薬剤師研修センター理事長)/大島明(大阪府立成人病センタ ー調査部長)/大野裕(慶応大学医学部精神神経科学教室講師)/尾崎米厚(国立 公衆衛生院疫学部感染症対策室長)/近藤健文(慶応大学医学部衛生学・公衆衛生 学教室教授)/高久史麿(自治医科大学学長)/蓑輪真澄(国立公衆衛生院疫学部 長)/山口直人(国立がんセンター研究所がん情報研究部長)