『分煙壁新聞』第31号(2002年2月10日)   分煙堂本舗/分煙社会をめざす会 発行 〒115 東京都北区神谷3−28−12−2B   Tel・Fax=03−3901−7131  たばこ病訴訟第20回口頭弁論が1月29日、東京地裁で開か  れ、大河喜彦JT常務に対する主尋問が行なわれた。<13:35>  ■JT大河=[JT金丸代理人の質問に答える形で]1945年9月  生まれ、68年東大農学部卒業(薬学博士)、同年専売公社入社。  71年技術調査室。タバコと塩の試験研究管理を行なう。75年喫煙  と健康問題調査室兼務。喫煙と健康問題全般を調査する部署。90  年科学情報室。喫煙と健康に関し調査・分析する部署。2000年渉  外企画担当。喫煙と健康に関する科学情報全般を管轄する。入社  以来喫煙と健康について調査・収集・分析している。専門は生理  化学、特に発癌。研究歴はJTの科学情報を担当するのに役立っ  ている。     タバコ煙中には発癌物質が含まれている。CO・ニコチン・ベ  ンツピレン・ニトロソアミンなど。喫煙と健康の関係については  喫煙は身体的健康に関してリスクとなる可能性がある。悪い影響  を及ぼす可能性があるということだ。これ迄の病理・臨床・疫学  的認識を総合して考えると、そうなる。(しかし)喫煙すると必  ず健康を害するという訳ではない。タバコ煙中に含まれる有害物  質は微量で、喫煙者が全て病気になる訳ではないから、喫煙その  ものが有害という訳ではない。我々は日常的にいろいろな物に囲  まれて暮らしている。成分・物質の定量的側面を無視して定性的  側面だけで有害性を論じるのは無理がある。例えばベンツピレン  は化石燃料を燃やした大気の中や焼肉・焼魚の中にも含まれる。  (だからといって)焼肉が癌の原因とは言えない。喫煙者が何ら  かの疾病になったとしても、原因が喫煙とは決めつけられない。  喫煙者が肺癌になったとしても(タバコ煙中の発癌物質は)微量  だし、喫煙以外の因子もある。(喫煙は)肺癌以外では、喉頭癌  ・虚血性心疾患・慢性閉塞性心疾患などのリスクとなる可能性が  ある。これは私の見解であると同時にJTの見解でもある。喫煙  と健康に関しては専売公社時代から委託研究・助成研究をしてき  たが、それらによって得られた結論だ。89年5月のたばこ事業等  審議会の答申は私の認識と同じだ。それは現在も変更はない。こ  の懇談会はたばこ事業等審議会の委員の勉強会として、98年7月  から8回開催。座長私見は懇談会の終了に際し、印象を纏めたも  の。(座長は)著名な病理学者森亘で、東大総長も務めていた。  (その私見の趣旨は)人間集団を10万人、100万人と取り扱えば喫  煙の有害性を疑う根拠はない。個々人については喫煙は肺癌の原  因とした見解もあるが、肺癌の要因は喫煙以外にも多数あり、長  期的で複雑な要因だ。     タバコ煙中の発癌物質は微量で、動物実験でも発癌は困難だ。  非喫煙者でも肺癌になる。「喫煙は肺癌のリスク」というのは疫  学研究。喫煙と肺癌については1950年代頃から疫学研究が進めら  れ、喫煙は肺癌の危険因子の一つとされてきたが、疫学は人間集  団を観察するもので、個人の原因を確定するのは難しい。疫学に  内在する問題もある。喫煙が肺癌の原因と断定するのは困難だ。   『喫煙と健康』(93年・第二版/厚生省編)で「(喫煙で)種  々のリスクが増大する」というのは、疫学研究結果から人間集団  のリスクが高くなるという意味だ。喫煙による発癌性の動物実験  について。癌発生はあるが、動物実験は人間の実際の喫煙態様と  はかけ離れている。発癌した動物実験は、何千本、何万本という  タバコを燃やし、そのタールを皮膚に塗るという方法。吸煙実験  で発癌したものもある。ビーグル犬の実験で肺癌ができたと言わ  れているが、犬の気管を切開して煙を強制的に吸入したもの。ま  た、対照群が適切でない。追試にも成功していない。通常の喫煙  で発癌したものはない。疫学的知見と病理学的知見は一致してい  ない。疫学的知見は十分でない。疫学はバイアス・交絡因子を完  全に補正するのが難しく、限界がある。疫学研究だけで「喫煙が 肺癌の原因」とするのは、疫学の過大評価だ。これは私独自の意 見ではなく、疫学の専門書にも記載されている。「喫煙と健康影 響の問題は国際的に決着している」との意見もあるが、これは疫 学の研究結果を過大評価している。現在も多くの学者が「喫煙と 健康」を研究しており、決着が付いたとは思わない。  発癌については多段階説がある。イニシエーション・プロモー ション・プログレッションの段階があり、喫煙についてはイニシ エーションとプロモーションが関係する。遺伝子レベルでは詳細 は判っていない。「喫煙が遺伝子を傷つける」というのはまだ一 つの推論で、そんなにクリアーカットに判っていない。  薬物依存には精神依存と身体依存があり、ニコチンは精神依存 が他薬物に比べ明らかに弱く、身体依存は極めて弱いとされてい る。喫煙による精神依存で耐性が増える(摂取量が際限なく増え る)ということは認められていない。ヘロイン等とは違う。身体 依存は禁断症状・退薬症候とも言い、ニコチンは程度が弱い。ニコ チンの身体依存は極めて弱い。ニコチンには精神障害を及ぼす精 神毒性はない。89年のたばこ事業等審議会の答申も同じ内容だ。 その後の研究によっても変更の必要はない。ヘロイン・コカイン のような強い薬物と同一視するのは間違い。酒・コーヒーのよう な嗜好品と同じ。依存性物質は含まれているが、作用はマイルド だ。社会的規制の必要はない。現実にタバコをやめた人も多く、 ニコチンの依存性は個人でコントロールできないほど強いとは言 えない。ICD10やDSM4の基準(WHOや米の精神作用を 引き起こす物質の分類)は障害の強さを分類したものではない。  喫煙と健康については1950年代から疫学的研究に基づき医学的 研究が行なわれた。平山研究など。専売公社は57年、喫煙と健康 に関する委託研究を行ない、中央科学研究室を設置した。内外で 喫煙と健康について関心が高まったためだ。62年、ロンドン王立 医師会の報告、64年、米公衆衛生総監諮問委員会の報告が出た。 それぞれ新聞報道され、大きな反響を巻き起こした。これらを受 け、専売公社では委託研究や社内の研究を進め、消費者の関心が 低タール・低ニコチンにあったため低タール・低ニコチン商品の 開発を進めた。65年、米包装法で「あなたの健康をそこなうおそ れがある」と表示された。それを受け、専売公社では67年、全銘 柄のタール・ニコチン量を公表した。消費者の関心がニコチン・ タール量に向いてきたからだ。70年から小売店の店頭に掲示する ようにした。89年、たばこ事業法の施行規則でパッケージに表示 される迄継続した。70年、WHOから喫煙と健康に関し表示をす るよう勧告がなされ、大蔵大臣が専売事業審議会に諮問した。専 売公社は70年に喫煙と健康問題調査室を設置した。(その役割は )内外の情報収集、公社の施策の検討、全銘柄のニコチン・ター ル量表示、未成年喫煙問題など。専売審議会(11回開催)では公 衆衛生・病理学・疫学・精神衛生などの専門家の意見聴取などを した。その後、大蔵大臣から専門家5名の特別委員が指名され、 見解を纏めた。71年3月に専売審議会が纏めた答申の結論は、「 疫学的知見と病理学的知見で一致しない点がある。これに臨床的 知見を加えると、簡単には結論づけられない」というもの。注意 表示は「健康に障害」の表示ではなく、ニコチン・タール量の表 示。警告表示は精神医学的に喫煙者に葛藤をもたらす。個人の判 断なので(警告表示は)やらない。(この結論を受けて)大蔵大 臣の指示した表示は、ニコチン・タール量の他、過度の喫煙に注 意を促すものとなった。72年4月に指示。71年、衆議院大蔵委員 会で専売審議会の委員を呼んで参考人聴取した。(専売公社は) それらを受けて、答申とは別に「健康のため吸いすぎに注意しま しょう」と72年8月頃から表示しはじめた。90年に現行表示に。  注意表示以外では、喫煙と健康に関する研究の整備・拡充を行な  った。74年頃から受動喫煙の問題が取り上げられるようになり、  専売公社は76年から受動喫煙に関する委託研究を開始した。『た  ばこと健康Q&A』『喫煙と健康に関する委託研究の経過と展望  』を記者会見で配布。消費者に(タバコと健康について)分かり  易く示すためだ。タバコ有害論に対する批判という訳ではない。   87年10月、厚生省が『喫煙と健康』(第1版)を公表。これは  厚生大臣が喫煙対策に資するため、公衆衛生審議会委員に纏めさ  せたもの。公衆衛生・予防医学の観点から主として疫学的研究結  果で纏められたものだ。JTの認識と必ずしも一致する内容では  ない。当社は病理学など総合的に判断している。    88年4月、大蔵大臣はたばこ事業等審議会に喫煙と健康に関し  諮問した。89年5月に答申。審議会メンバー(喫煙と健康問題総  合検討部会)は医学・精神医学・心理学など大変幅広いメンバー  だ。審議経過(13回開催)は、文化等幅広い観点で意見聴取され  た。タバコは長い歴史の中で嗜好品として社会に定着している。  そうした文化的側面も考慮して、と判断したからだ。喫煙は身体  的健康に対してリスクとなる可能性はあるが、個々人については  原因と確定するのは困難だ。各人は自らの嗜好・自己の健康影響  等を適度に判断するのが適当という結論になった。注意表示は過  剰喫煙だけでなく、喫煙一般について(注意喚起したもの)。    93年の『喫煙と健康』(第二版)は、WHOが各国に行動計画  の策定を勧告したのを受けて、厚生大臣が公衆衛生審議会に纏め  させたもの。主として疫学結果を主体に、喫煙と健康の因果関係  について論じている。病理・臨床の研究と併せて考察すべきと考  えるJTの認識と異なり、公衆衛生の観点から主として疫学の立  場で纏められている。89年と93年の間に、喫煙と健康の関係につ  いて、(たばこ事業等審議会の結論の)全体を変えるほどの新た  な知見はない。総合的に判断して、89年当時の結論と基本的差異  はない。     専売公社時代から行なわれていた喫煙と健康に関する研究は、  委託研究と中央研究所における研究の2種。中心的なのは委託研  究。57年に始まる。委託先は主として、大学・研究所など。外部  に委託したのは、喫煙と健康に関する研究は独立性・中立性が必  要だから。また、高度の研究が必要。初めは年に数件で、昭和50  年代は80件程度に増加。喫煙と健康に関する内外の情勢を考慮し  た結果増加した。対象は初めは喫煙と肺癌が中心。1971年頃から  喫煙と循環器・呼吸器、また喫煙の生理学・薬学的研究へと拡充  された。研究課題の選定は、喫煙と健康に関する研究運営協議会  を通じ客観的運営を心がけた。メンバーはいろいろな医学の著名  な専門家。協議会の目的は喫煙と健康に関する中立的・公平な立  場で運営・管理すること。研究成果は公開されている。各先生方  が自由に各種学会等で発表する他、『委託研究報告概要』が毎年  纏められている。80年・85年に『委託研究の経過と展望』として  取り纏められた。     JTは85年4月に会社化。86年に設立された喫煙科学研究財団  を通じた助成研究を行なっている。喫煙科学研究財団は喫煙と健  康に関する科学的調査・研究の助成を行なう。設立趣旨はこのよ  うな研究の独立性・中立性の確保。高度・広汎な研究を行ない、  喫煙対策に資する、というのが趣旨。研究課題は個々の研究者が  研究プランを作成。決定は研究者の申請に基づき、財団の研究審  議会が決定する。審議会メンバーは医学分野の専門家だ。助成研  究の評価は財団内の研究評価委員・研究審議会委員が評価する。  財団の助成研究は、当初は年100件。2001年で171件。具体的には  喫煙と癌だけでなく、循環器・呼吸器・消化器、又、喫煙の生理  ・薬理、さらに妊婦・胎児への影響等。成は個々の発表の他、  『喫煙科学研究財団研究年報』など。JTは研究内容に一切関与  していない。JTは財団への出捐金の他、助成金として3億5千 万円を寄付している。JTは喫煙と健康に関する研究は中立・客 観的に行なわれる必要がある、また広汎・高度な研究が必要と考 え、財団を通じた支援をしている。今後も支援して行きたい。  [尋問者がJT岩渕代理人に交代]現行の表示の法令上の根拠 はたばこ事業法で、消費者に対し消費と健康に関する注意文言を 省令に定めるところにより表示することになっており、施行規則 で「あなたの健康を云々」と定められている。現在は財務省令。 文言は89年のたばこ事業等審議会の答申を受け、法令で定められ たもの。この文言は医学・心理学・社会学等広汎な立場から決め られた。JTとしては分かり易く妥当であると認識している。10 年以上同じ文言だが、基本的に考えは変わらない。その間、見解 を変えなければならぬほどの医学的知見はない。(長期間)同じ 文言だと効果が無くなるとの意見もあるが、一方、多くの喫煙者 がこの文言を社会的常識として考えている。「JTが法令上この 文言以外の表示ができるのか」という点については、法律の専門 家でないので述べる立場でない。いずれにしても各界の専門家に よって纏められたものなので、(現行表示に別の文言を)追加す ることは考えたこともない。72年からの「健康のため云々」に比 べ、現行の「あなたの健康云々」は、内容的には、消費者に過度 の喫煙だけでなく喫煙一般について注意を喚起するもの。「吸い すぎ」とは、ゆったり吸う人、いっぺんにたくさん吸う人、吸殻 を長く残す人、根元まで吸う人などいろいろあり、どの辺が吸い すぎかは一概に言えない。。原告は「喫煙が健康をそこなうのは 古くから知られている」と言うが、この認識は注意表示と基本的 に同じ。文言は通常言われていること以上に医学的検討結果も含 まれている。「外国の一部の警告表示に比べて緩い」との批判は あるが、これは政策判断だ。予防医学的立場を重視して厳しいも のもあり、厳密に医学的判断を重視するものもあり、国情により 一律に言えない。JTも外国で売る時、例えば豪は「喫煙は肺癌 の原因」、米では「喫煙で肺癌・心臓病・肺気腫になるおそれが ある」となるが、どうして内外で表示が違うのかとの指摘につい て、これはそれぞれの国の法令に基づいて行なっているもので、 日本では外国の法令に基づいて表示することはできない。  未成年喫煙について。未成年者は心身の発達過程にあり、判断 力も十分でない。加えて法律で禁じられている。未成年は決して 喫煙すべきでないと考える。専売公社時代は1969年より、未成年 喫煙防止の観点で広告について一定の規定を設け、会社化以後は 87年、業界(日本たばこ協会)としてコードを定め、未成年喫煙 防止に取り組んでいる。(JTは)そういうものに協力する立場 だ。89年の答申に「たばこ広告のあり方」というのがあり、大蔵 大臣が「製造たばこに関わる広告の指針」を定めた。90年4月、 JTはテレビ・ラジオのタバコ広告縮減を定め、98年4月以降、 テレビ・ラジオのタバコ銘柄広告を行なわないことを決めた。自 販機対策は96年より、全国たばこ販売協同組合として22時〜5時 の深夜稼動停止を行ない、JTはメーカーとして協力。92年、自 販機に「未成年喫煙は禁じられている」旨のステッカーを掲示。 2001年11月、年齢識別機能付き自販機の導入を発表。2008年より 全国一斉稼動すべく、開発・導入を業界関連団体が共同して行な う、と発表した。  最近の喫煙を巡る内外の動きとJTの対応・考え方について。 94年10月に厚生省健康保険医療局長の私的検討会として「たばこ 行動計画検討会」が発足。翌年、「たばこ行動計画」が纏められ た。私も委員として参加した。防煙や禁煙・節煙サポートがその 内容。98年2月、健康保険医療局長の私的検討会として「21世紀 のたばこ対策検討会」が発足し8月に報告書。私も委員として参 加した。いろいろな意見があり、諸説併記の形で座長が纏めた。 防煙・公共の場の分煙等が提言された。同10月に厚生省は「健康 日本21運動」を始めた。2000年3月に報告。疾病予防・健康を守  るなどの観点で、ライフスタイルについて提言がなされ、タバコ  については喫煙と健康についての正しい知識の情報提供・分煙の  徹底などについて具体的に報告された。     現在、WHOでは「タバコ対策枠組み条約」策定の作業が進め  られている。一言で言えば、2003年をめどに世界的にタバコの規  制を一律に行なう内容。JTは未成年喫煙防止・広告規制など協  力できる部分もあるが、タバコは大人の嗜好品なので、喫煙・非  喫煙は個人の判断に委ねられるべきで、各国の文化・制度を無視し  た一律な規制は問題がある。2001年5月、EUで「タバコ指令」  が制定され、同7月に公布。「マイルド」「ライト」等の表示の  禁止、警告表示(の強化)、ニコチン・タール・COなどの上限  値を定め、2002年9月迄に各国に法制化するよう指令したもの。  JTは異議を申し立てる立場ではないが、公平性のため、「マイ  ルド」「ライト」の使用禁止について、欧州簡裁とオランダの裁  判所に提訴した。これら一連の(規制強化の)動きは公衆衛生・  予防医学の立場だが、JTとしては(タバコは)長年に渡った大  人の嗜好品で、(吸う・吸わないは)個人が決めること。喫煙者  ・非喫煙者との協調ある共存などを公衆衛生当局と相談して進め  て行きたい。内外の規制について、広告規制・研究拡充などJT  として適時・適切に対応してきた。     米での和解について。98年11月、米での大手タバコ4社と46州  の和解契約に、JTも当事者ではないが参加した。参加しないと  供託金の支払いが定められているので、米での販売継続の立場か  ら参加した。この和解でJTが法的責任を認めた訳ではない。ま た、喫煙の害を認めたものでもない。(和解は)米国内でしか適 用されない内容で、JTの従来の認識を変更した訳ではない。  [最後に「確認」として証言]JTは、タバコは効用がある反 面、身体的健康に対してリスクとなる商品と考えている。最終的 には、喫煙・非喫煙は個人の判断。タバコは内外において人々の 生活に親しまれてきた嗜好品。効用とは、気分転換、緊張緩和、 注意力集中を高めるなどが報告されている。JTとしては喫煙と 健康の問題について(次のように考える)。健康は個人によって 幅がある。身体的健康・精神的健康とあるが、喫煙は精神的には 肯定的効果、身体的にはリスクとなる可能性がある。どの程度の 喫煙がどのような影響を及ぼすかは必ずしも明らかではなく、今 後、広汎な研究が必要。近時の公衆衛生・予防医学の立場からの タバコ規制について異議を申し立てるつもりはない。ただ、タバ コは大人の嗜好品。基本的には個人の判断を優先させてよろしい 商品。タバコは広く行き渡っているが、喫煙者と非喫煙者の共存 に向けて、当社としても啓蒙して行きたい。  JTに違法・過失があり、長年、情報を隠蔽してきたとの原告 の主張について。当社としては適切に対応してきた。リスクはあ るとの指摘はあるが、因果関係は明確でない。情報隠蔽の事実も ない。タバコの製造・販売に違法・過失があるとは考えていない。 <15:57 尋問終了> ★次回は大河氏に対する原告側の尋問です。「こんなことを訊い てみたら」というアイデアがありましたら、お寄せ下さい。 ■民間企業初の職場分煙訴訟が昨年12月に東京地裁に提訴されま した。被告シバ側は「棄却判決を求める」との意思表示をしただ けで、実のある答弁書さえ出さず(出せず)、1月22日に開かれ た第1回の口頭弁論も欠席するという体たらくです。大変な困難 を伴う訴訟に踏み切った原告・本真望実(ほんまのぞみ)さんを 是非応援して下さい。なお、本件の訴状を販売しています。「本 真訴状希望」と明記して、80円切手4枚(送料込)を分煙の会 迄。カンパもよろしくっ! ■関係図書案内『たばこの「謎」を解く』(コネスール編著/河 出書房/1500円):編著者である株式会社コネスールはJTの社 内ベンチャーとして1997年に設立。銀座・六本木・渋谷で葉巻専 門店兼バーを運営。という訳で、この本も当然「大本営発表」の 類だが、「10アール当たりの作業時間はコメの約34時間に対し、 たばこは約200時間」といった、多少役立つ情報が皆無という訳で もない。政治的圧力で高く据え置かれている葉タバコ価格が値崩 れすれば(外国産並の価格になれば)、手間のかかる葉タバコは 農家からそっぽを向かれるあろうことが、この数字からも判る。 《日程》    ▼2月15日(金)18:45=分煙定例会【富士見区民館】   訴訟報告/JTへの模擬尋問/煙害労災/ 化学物質過敏症/煙害相談など  ▼3月5日(火)10:00=本真VSシバ職場分煙訴訟・口頭弁論 【東京地裁710】 ▼3月12日(火)13:30=たばこ病訴訟・口頭弁論   【東京地裁627】JT大河氏への反対尋問 ▼3月15日(金)18:45=分煙定例会【富士見区民館】   訴訟報告など  ▼5月21日(火)10:00=たばこ病訴訟・口頭弁論   【東京地裁627】