「分煙壁新聞」No.35 2003年3月25日 ★分煙堂本舗・編集/分煙社会をめざす会・発行 〒115-0043 東京都北区神谷3−28−12−2B Tel・Fax=03−3901−7131 ■「たばこ病訴訟」5月に結審   3月18日10時、東京地裁でたばこ病訴訟の第26回口頭弁 論が行なわれ、諸伏啓次原告(喉頭がんで声帯摘出のため、発声 器を使用)が意見を述べた。   ◆諸伏=40年間1日30〜40本喫煙。85年に手術を受けた。 術後、咳込むなどし、また嗅覚もない。空気の悪い所には行けな い。そのため何度も転居した。タバコは何となく体に悪いとは分 かっていて、やめようと思ったがやめられなかった。若い人たち が喫煙して(自分のように)病気にならないようにと思って提訴 した。タバコの害を国も認めているのに、裁判で(被告国が)は っきり言わないのはおかしい。妻の兄が肺がんで死んだ。「タバ コをやめるくらいなら死んだ方がいい」と言っていた。喫煙者の 肺も傍に居る人の肺も真っ黒けになる。タバコ会社も人間らしい 気持ちになってほしい。こういう姿を見て裁判官はどう思うか。 (全摘手術の傷跡を)見せましょうか?[服をはだけて喉の穴を 見せる]裁判官はタバコを吸いますか? 妻子が可愛かったら、 やめた方がいい、もし吸うならネ。   ◆伊佐山弁護団長=被告JTは「タバコの依存性は弱い」との( 柳田知司氏の)書証を出したが、これには疑問がある。国際的に 依存性が認められているのにJTは否定している。柳田氏も精神 依存を認めている。柳田氏はアカゲザルの実験で「ニコチンは他 の薬物より精神依存が弱い」と言っているが、この実験データは 数字の操作が行なわれている。   ◆片山弁護士=不法行為について。JTは有害性・依存性または 習慣性が分かっていながら販売していた。有害性・依存性が判っ た時点で、やめたいと思った人がやめられる措置を設ける必要が あった。饅頭に毒が入っていると判ったら教える、そして止める 義務がある。にも関わらず販売を続けた。また、不作為の点。有 害性のある商品を売った以上、その旨を伝える義務がある。欧米 のような強力な警告表示があれば被害は防げた。ニコチンレスタ バコを発売するなどの方法もある。ニコチンが入っていても「安 全な」タバコを発売すれば罹患を防げた。こういった事が違法行 為に当たる。[10:35]   ◆山口弁護団事務局長=旧厚生省・大蔵省の担当者名等を求めた が、被告国は「原告の主張が不当なので応じる必要がない」と言 っている。原告は食品衛生法等、法的根拠を示している。9万5 千人がタバコで死んでいるという事実がある。旧大蔵省の責任に ついて国は釈明する義務がある。JTも「釈明する必要はない。 元社長の証言も必要ない」と言っている。まさに情報隠蔽だ。J T元社長と元国立がんセンター所長杉村隆氏の尋問を求める。 ◆JT岩淵代理人=訴訟提起5年経ち、裁判長も2回変わった。 その間密度の濃い審理をやってきた。裁判長も「基本的な進行の 流れを変えるつもりはない」と言っている。次回で結審としてほ しい。原告の求釈明は拒否していない。最終準備書面で対応した い。証人申請も最終準備書面で対応する。予定の進行をお願いし たい。 ◆被告国代理人=3月結審ということで半年以上最終準備書面を 検討していた。5月結審が共通認識だ。 ◆裁判長=国は最終準備書面を出すのか? ◆被告国=それはまだ……。 ◆伊佐山=最終準備書面で言ったのでは反論できない。杉村氏の 尋問は厚生省がどういうことをやってきたか、という事で必要。 ◆山口=「最終準備書面で答える」ということは、答える必要を 認めているということだろう。 ◆岩淵=最終準備書面で必要に応じて対応する、と言っている。 ◆裁判長=「今の時点では応じない」というのと同じでしょう。 裁判所としては人証は採用しないこととする。(自分は)替わっ たばかりだが、前の記録を読めば見当は付く訳で、訴訟の進行に ついては前の経過を尊重すべきと。基本的には(人証でなく)書 面でやるのが裁判実務としては良いと。被告本人についても必要 性がないと判断する。 ◆山口=異論はあるが……。 ◆裁判長=次回(5月27日10時627法廷)結審ということ で、最終準備書面の提出時期。「間に合わないので期日変更」と いうのは認めない。国は出す出さないを1週間前までに決める。 ◆岩淵=(最終準備書面を)出す。 ◆国=1週間前迄に出す。[11:00閉廷] …………………………………………………………………………… ■河村氏の江戸川区煙害訴訟で松崎道幸医師の原告側証人決定 ▼5月26日(月)13:30〜15:00【東京地裁721】