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 薗(石川)はじめ先生が『分煙有理』最新号のために寄稿して下さった禁煙先進国
オーストラリアの見聞録です。日本が(少なくともタバコ問題に関しては)どんなに
おかしな国かということが実感できます。ぜひお読み下さい。

◇薗(石川)先生のプロフィール◇
 名前はダンディだが、実は女性。国際基督教大学で心理学を専攻した後、筑波大学
で医学を学ぶ。あおもり協立病院を経て現在、神戸アドベンチスト病院で内科と禁煙
外来を担当。別名 Dr. ピンク。

◇薗(石川)先生の個人ホームページ◇
 http://www.ahk.gr.jp/~pink/ryakureki.html



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       ★ オ ー ス ト ラ リ ア 見 聞 録 ★ 
                    
                       ― 薗(石川)はじめ ― 

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(目次)
 ・ はじめに《オーストラリアの喫煙対策(子供より、大人へ)》公務員職務時間内禁煙協定(タスマニア)病院は当然禁煙タバコの売り方のルールタクシー内の喫煙規制《タバコ会社が何をしているかを明らかにすること》


★はじめに★

日本でタバコと戦い始めてから、私は俄然海外に旅行する機会が増えました。
日本がどんなにおかしな国ということかをタバコ問題を通して実感したからです。
今の日本の現状をなんとかしたいと思うと、喫煙対策が、比較的うまくいっている国
のことを勉強してみたくなります。そんな私がほれ込んだ国のひとつがオーストラリ
アでした。

オーストラリアには、1998年の12月に職場からの代表で、IPPNW(世界反核医師の会)
に参加することになった時に一度行きました。
タクシーの中での喫煙に200オーストラリアドル(約14000円)の罰金が科せられ、優
れた警告文が大きく表示され、禁煙支援の電話相談のシステムが公の喫煙対策として
なされている点に感動して帰ってきました(1)。

あれから3年経った2002年2月はじめ、今度はオーストラリアのタバコ対策の専門家の
方とお会いするために、シドニー、タスマニア、メルボルンを回りました。

オーストラリアではこの間の数年間で明らかに喫煙対策が進歩しておりました。禁煙
関連のメーリングリストにもご紹介したその内容を見聞録にまとめたいと思います。


★《オーストラリアの喫煙対策(子供より、大人へ)》★

オーストラリアの喫煙対策は、むしろ大人をターゲットにしていて、さまざまな専門
家とのインタビューでは、いかに成人の喫煙率を下げるか、そのために必要なコスト
をいかに確保するかという戦略と、アドボカシーについてのコメントを聞きました。
「反発が大きいから喫煙対策は子供から・・・・・という発想が通用するのは遅れた
国の常だが、子供の喫煙予防だけやっていて喫煙率を下げたというエビデンスはない。
大人が吸わなければ、子供は吸わない。喫煙問題は深刻で、急を要するのだから、吸
わない子供が育つまで、何十年も待っていられない課題だ」と指摘され、まことにお
っしゃる通りとしか言いようがありませんでした。


★公務員職務時間内禁煙協定(タスマニア)★

私たちがタスマニア州ホバートに着いた6日の朝、新聞にはすばらしい記事が載りまし
た。タスマニアの公務員は、職務時間内に喫煙する場合は、喫煙のために席を離れた
時間余分に働くか、その分の時間給を差し引くという協定が成立し、施行されたとい
う記事です。オーストラリアでは、当然屋内は禁煙ですから、喫煙職員は外に出て吸
うしかないわけですが、その間、仕事をしている非喫煙職員は、喫煙職員のかわりに
電話を受けたり、余分な仕事をすることを余儀なくされています。これに関しては当
然苦情も出ておりました。
このたび、公務員の給与を上げることになったことも幸いして、労働組合と掛け合い、
この協定が成立しました。
労働組合もこの協定を率先して推奨する方向だそうです。この協定に先立ち、給与を
上げたこと、非喫煙者からもともと苦情があったことなどから、労働組合からも反発
はなかったそうです。

喫煙者は喫煙に伴うコストを自ら支払うべきだという当然のルールだと思いますが、
日本でこのようなルールができるのはあと何年先でしょうか。


★病院は当然禁煙★

病院はもちろん敷地内禁煙になっております。それを聞いた夫の薗潤が、たいそうう
らやましがり、神戸市立中央市民病院の禁煙化の苦労話(「モク殺モク視せず〜病院
でタバコと戦う」(神戸新聞出版)に詳しくまとめてある)をしました。すると、タ
スマニアのロイヤルホバートホスピタルでは、病院の周りの道路にまで、禁煙区域の
黄色いラインがあると教えていただきました。感動した私たちは、早速見学してまい
りました。

病院の内外のいたるところに禁煙に関する看板があります。
道路に引かれた黄色のラインの内側の地面には、しっかり禁煙マークが書かれており、
敷地内はもちろん、外からも煙が入ってこないように、入り口や、空気の換気穴から、
タバコを吸うスペースまで一定の距離が確保できるように配慮されています。病院で
は、外のスペースでもドアから3メートル以上、エアコンのダクトから10メートル以上
の場所での喫煙は法律で禁止されています。病院は禁煙があたりまえなのです。

入院でも外来でも、病院の中でさえ、タバコくさい危険な空気にさらされている日本
は、患者さんにとっても職員にとっても、決してやさしい環境ではありません。
禁煙が法律で決められている国の病院の中を歩いてみると、本当に快適で安全な病院
だと痛感します。

玄関付近や、建物に煙が及ぶような場所には、さすがに喫煙者の姿はありませんでし
たが、敷地の中でも建物から数十メートル離れた中庭(玄関から遠い外のスペース)
には、敷地内禁煙のルールを無視して喫煙するスモーカーもおり、ポイ捨ての吸殻も
しっかりありました。
喫煙率は下がっても、喫煙者はまだ居るわけで、ポイ捨て、ルール破りなどの喫煙者
の逸脱した行動パターンはいずこも同じでした。
タバコを吸って病気になった人が入院になるケースが多いことを考えると、病院とい
う施設には、依存の強い重症患者さんが多数おられるわけですからきちんと罰金でも
取るようにしないと徹底は難しいのでしょう。
オーストラリアでさえ、病院の中庭に関しては、まだルール破りの管理が十分できて
いないようでした。

黄色の禁煙区域のラインの外でタバコを吸っていた女性と葉巻を吸っていた男性と一
緒に写真を撮らせて頂きました。
この女性はすでに肺がんですが、死ぬまで吸い続ける決心をされているということで
した。禁煙バッジをいくつも付けた私たちが近くに行くと、煙が私たちに来るのを気
にして女性は早速タバコを消しましたが、葉巻の男性は知らん顔で吸っていました。

メルボルンのウーマンズホスピタルでは、喫煙する職員が病院の中ではなく、外で吸
っておりました。
白衣で頭に予防キャップをかぶって吸う姿は非常に奇異でした。

職員、患者を問わず、病院の中での喫煙が、いまだに許されている日本は、たいへん
問題です。病院の管理基準に敷地内禁煙を盛り込むことは急務でしょうし、日本で病
院敷地内禁煙化の法律の実現が待ち望まれます。
話はオーストラリアからはずれますが、2000年12月にインドのニューデリーで開かれ
た禁煙の学会に行ったとき、喫煙対策では先進国とはいえないインドでさえ、病院の
中の喫煙は法律で禁止されていました。

日本は最悪です。


★タバコの売り方のルール★

オーストラリアでは、タバコのディスプレイに「SMOKING KILLS」と大きく表示し、
禁煙支援のQUIT LINEの文字と電話番号が書かれております。
タバコ対策がしっかりしている国では、タバコの売り方にもきちんとしたルールが定
められております。決して自主規制ではなく、疾患の最大にして予防可能な原因であ
るタバコをなくすために、行政の責任で、法規制のもとに徹底しています。

タスマニアでは、タバコ屋さんたちにもディスプレイに関する法的な規制を示すため
に、わかりやすくてかわいいイラスト入りの冊子が配られております。内容は、19ペ
ージくらいあります。

Selling Tobacco Product in Tasmania
A Guide to Tasmanian Legistlation

という冊子で、タスマニアのHealth and Human Servicesから出されています。

1997年のPublic Health Actからタバコ販売に関する部分をわかりやすくまとめた
ものです。

まずDr. Mark Jacob氏の前書きには、「タバコはタスマニアにおいて、単独で予防
可能な最大の疾患と早期死亡の原因であること」を明記した上で、タスマニアの現状
(毎年11000人の中学生が11500000本のタバコを吸っている事態)に対し、タスマニ
アの子供たちがタバコを買えないようにするために、どうしたらよいかをまとめたと
書かれています。

@タバコの広告に関して、
@タバコの価格や商品ボードのディスプレイに関して
@タバコそのもののディスプレイに関して
@タバコの警告表示に関して
@タバコを売る資格に関して

具体的な指示が、イラストでわかりやすく示されております。

@それぞれの商品に関してひとつ以上のパッケージを並べてはいけません。
@中身の入っていないパッケージを並べてはいけません。
@トータルでも150パック以上のパッケージを並べてはいけません。
@カートン売りをする商品は、カートン以外の商品を店先に並べてはいけません。
@同じパッケージを並べたり、ビジュアルなイメージと一緒に並べてはいけません。
@ひとつのパッケージはひとつだけを見えるようにしてあとは、1列に並べないと
 いけません。
@トータルのディスプレイ面積は、4平方メートルを超えてはいけません。
@タバコをカウンターや直接窓に接するところや、入り口から2メートル以内の場所
 に並べてはいけません。
@タバコを鏡や照明で強調して並べてはいけません。
@お菓子など、子供たちの買う商品から少なくとも75センチ離して置かないといけ
 ません。
@色彩を使ってタバコのディスプレイを目立たせてはいけません。
@葉巻は1商品1本ずつ1商品1パッケージずつは並べてもよいです。

「SMOKING KILLS Call the Quitline ph 131848」

のサインを掲げなければならず、もしそれをしなかったり、未成年(18歳以下)にタ
バコを渡したり、売ったりしたら、5000ドルの罰金を取られることもあります。

@おもちゃや、お菓子のパッケージにタバコのデザインをしてはいけません。

@コンテストや賞品、無料サンプル、ディスカウントなどは禁止されています。
@タバコ販売にはライセンスがいります。
@子供に売らないために、運転免許、パスポート、写真付きの身分証明書などの
 提示を求めましょう。

@あなたが雇っている人にもこれらの情報の周知徹底を図りましょう。
@タバコ自販機による販売は2001年1月1日から禁止されています。

@価格表の大きさは、21センチ×29.5センチで文字の大きさは4センチ
@お買い得などの宣伝文句は使ってはいけません。
@各価格の文字の大きさは2センチ

などなどかなり細かい規定があります。

メルボルンでは、4年前に尋ねたときに、ひとつだけみつけた地味な木の家具のよう
な自販機があったホテルにも行ってみました。
やはり、あの自販機は影も形もありませんでした。
オーストラリアでは、すでに自販機は違法なのですから当然です。

以前タバコ広告の規制をしたら、タバコ会社は、タバコのパッケージを店中に無節操
にたくさん並べるという方法で広告を、始めたそうです。
そのようなタバコ会社の逆襲を完全に抑える形で上記のような規則が出来上がってい
ったようです。

子供たちを守るために、オーストラリアで禁じられていることが、すべて野放しにさ
れている日本に、今、私たちは住んでいます。


★タクシー内の喫煙規制★

オーストラリアのタクシーは当然禁煙です。これは、4年前に行った時もそうでした。

4年前メルボルンのタクシーの運転手さんに、日本のタクシーはまだ、禁煙ではない
ことをお話すると、「それは危険だね。健康に悪いね。」というコメントが聞かれま
した。
1970年代からテレビで禁煙CMを普通に流していた国では、医療従事者の喫煙すら病院
内で容認されている日本と違い、タクシーの運転手さんもちゃんと受動喫煙の危険性
をご存知でした。

ちょうど4年前にタクシーの中の喫煙の罰金が50オーストラリアドルから200オースト
ラリアドル(約1万4〜5000円)に引き上げられたという話を聞きましたが、今も、罰
金の額は相変わらず200ドルでした。
タクシーの中で喫煙した客と、喫煙を注意しなかったタクシー運転手の両方に罰金が
課されるので、実はあわせて、一件あたり、400ドルの罰金になるのだという説明を
聞きました。

タバコのポイ捨ても200ドルの罰金です。タクシーの後ろの広告スペースには、日本の
ようにタバコの広告ではなく、手が吸殻を捨てている大きな写真と共に、ボイステの
罰金200ドルという文字の書いてある広告が飾られていました。

タクシーの窓にはタクシーユーザー憲章が貼られていました。

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タクシーのユーザー憲章(薗はじめ訳)
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あなたの権利

タクシー利用者としてあなたは以下の権利を有しています。
  ルートを決める権利
  タクシーメーターを見る権利
  複数乗車を拒む権利
  ラジオをつけるか消すか決める権利
  エアコンをつけるか消すか決める権利
  運転手の写真入の身分証明書を見る権利
あなたの運転手の義務は
  礼儀正しく親切であること
  交通規則を熟知し、それに従うこと
  清潔でこぎれいなきちんとした態度であること
  制服を着用していること
あなたのタクシーは
  禁煙であること
  きれいで整理整頓してあること
  よく整備されていること

タクシー利用者としてのあなたの責任は
  予約料、通行料などを含んだ正当な料金を支払うこと
  タクシーの中で飲食をしたり喫煙をしたりしないこと
  乱暴な口を利いたり、無礼な態度をとらないこと
  14歳以下の子供には、子供用の安全ベルトの着用により
  身を守ることを推奨すること
  
もし50ドル以上の紙幣からのおつりを
必要とするときは運転手に言ってください。

運転手には、もしあなたが酒や不法な薬物に酔っていたり、
算定されたタクシー代金を払えないければ、
乗車を拒否する権利があります。

もし、あなたが、タクシーの中を汚したり、タクシーを破損したら、
運転手には、あなたに、タクシーをきれいにするために
1時間待ったコストの支払いを要求することができます。

苦情や賞賛のコメントのある場合
 
もしあなたがあなたがのったタクシーの運転手や
あなたの乗車状況に関して苦情や賞賛のコメントがあれば、
ニューサウスウェールズの交通局
タクシーホットラインにお電話を下さい。

NO××
  
その際は、タクシーの車番と、運転手番号とあなたが
タクシーに乗車された日時をお知らせ下さい。



★《タバコ会社が何をしているかを明らかにすること》★

シドニーでは、シドニー大学の研究者のMary Kolandaiさんにお会いしました。
Kolandaiさんはマレーシア人です。Kolandaiさんのボスのシドニー大学の
Simon Chapman教授は、Tobacco Controlという雑誌でもよくお名前を拝見するタバ
コ対策を専門にする学者さんの1人です。
タバコ問題の啓発のために、タバコ会社の言動を世に明らかにし、タバコ会社が世界
各国で行っているマーケティングの手法の国際比較をする研究をしています。

Kolandaiさんはちょうど、1年間の予定でオーストラリアに出向中でした。
「自分の国の中だけのことを見ていたのでは、タバコ会社の問題に気付くことが難し
いのです。他の国の出来事と比較すると、タバコ会社のマーケティング戦略のために、
子供たちに何が起こっているのかを理解することができます。ですから、タバコ会社
の振る舞いを国際比較し、世に知らしめてゆくことの意義はとても大きいと思います。」
とKolandaiさんは言いました。

 Kolandaiさんの仕事のひとつが「HOW DO YOU SELL DEATH「死を売る方法」」と
いうCampaign for Tobacco―Free Kidsによるパンフレット(アメリカの資料)の
作成です。
パンフレットは、タバコ会社のマーケティングの実例である「きれいなキャンペーン
ガールが無料タバコを配る姿」、「自動車レースをなどの各種スポーツイベントのタ
バコブランドマーク」、「セクシー、スリム、ゴージャス、グラマーで、西欧化し、
自立したイメージの女性を使ったポスター」、「音楽イベントでのタバコブランドマ
ーク」、「お祭りのお立ち台で腰を振る女性のミニスカートに印刷されたタバコブラ
ンドマーク」など、視覚的に説得力のある写真で埋め尽くされています。

 Kolandaiさんは、そのパンフレットの中で、タバコ広告が禁止されたマレーシアで、
「Corrs」という人気グループのコンサートを利用して、タバコの宣伝活動がなされた
ことを紹介してくれています。
「Live Life Cool 」「Salem Cool Planet」というロゴは、タバコの宣伝ロゴ
としてではなく、Corrsのレコードプロモーションロゴとして、会場にあふれました。
Salemの名前の入ったCDやTシャツのコストよりも、コンサートチケットは安価でした。
つまり、タバコ会社は安いチケットでは元が取れないような、宣伝コストをかけてで
も、コンサートに集まる若者たちに、タバコのブランド名をアピールすることを企て
ていたことになります。
 
禁煙の会場の中でも、銀色のセクシーなタンクトップ、ミニスカート、ブーツを履い
た女性が、Salemのロゴ入りのポーチを腰や胸に下げて、タバコを売っていました。
RJレイノルズ社の指摘では、日本たばこ産業は、ライブコンサートのスポンサーブラ
ンドとして、Salemの名を売ろうとしているそうです。

 タバコ会社は、人気タレントのコンサートチケットを、子供たちでも買える安価な
値段で提供し、未成年者にタバコをアピール出来る絶好のチャンスにしています。
マレーシアでは、女性は3.5%しかタバコを吸いません。
しかし、ティーンエイジャーの女の子たちは10%程度の高い喫煙率でタバコを吸い
ます。
Salemをコンサートのスポンサーロゴにすることによって、若い女の子たちに、タバコ
のイメージを、人気音楽グループCorrsのようなやせてかっこよくて、個性的な女性像
に定着させる作戦をとっています。」
Kolandaiさんは前述の資料の中で指摘しています。
「日本でも絶大な力をもつ日本たばこ産業は、アジアをはじめとする海外に向け、ま
さに、SELL DEATH(死を売る)のための有力会社になっています。」とKolandaiさん
は書いていました。


Kolandiさんのような活動は、英語を母国語としない日本で、メーリングリストやHPを
通して、元碑文谷保健所の切明先生が、タバコ会社の振る舞いを明らかにしたWHOの文
書を和訳してくださった活動とも通じると思います。
真実を知っていただくことに、これからもしっかり取り組んでゆきたいと、私も決意
を新たにしました。

 Mary Kolandaiさんは、医師である私たちになにを望むかについてもコメントして
くださいました。
「ピンクさんたちは、医師だから、タバコの犠牲者たちをよく知っているはずですね。
医師として、どういうことがおきているのか、その生なましい実体験をしっかり伝え
るキャンペイナーになって欲しいです。市民としては、やはり、ロビーイング活動は
とても大事です。神戸市長選挙でタバコ対策に関して意見を聞き、一般に公開する活
動なども是非続けてください。」

アジア太平洋タバコ対策会議を次の次の会には、是非マレーシアでとKolandaiさんは
燃えていらっしゃいました。

アジアに進出して、アジアの人たちの生命と健康を脅かしているJTの振る舞いをレポ
ートしたパンフレットを拝見して、JTをのさばらしている国に住みながら有効な対策
を取れないで居る非力さを悔しく思いました。

これから何をすべきか、これらの有効なタバコ対策の実践例を参考にしながら、皆さ
んと手を組んで進めてゆきたいと思います。

以前WHOの喫煙対策の会議に出たときに、アメリカからの出席者に「日本にはNG
Oは居ないのか。もっと頑張れ!」とはっぱをかけられてしまいました。自販機禁止
をタバコ規制枠組み条約に入れることに関して足を引っ張っているのは、日本だそう
です。JTをのさばらしておいては、世界中に迷惑がかかります。タバコの問題を痛
感している私たち皆で力をあわせて、タバコのない社会を1日でも早く実現しましょう。


(1)石川はじめ、「オーストラリアの喫煙対策〜日本の現状と比較して〜」セミナー
医療と社会第16号p92〜94、1999

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